ガネーシャとはどんな神様なのか?インドで最も有名で人気のある神様をご紹介します!

【商売をされているお店で良く見るゾウの神様「ガネーシャ」】

「ガネーシャ」と聞いてもピンと来ない方もいるかと思いますが、商売をされているお店の中で、ゾウの顔をした神様の絵やポスターを一度は見たことがあるかと思います。

実は、そのゾウの顔をした神様こそ「ガネーシャ」であり、ヒンドゥー教の神様の一柱となっているのです!

インドの人々から愛される神様「ガネーシャ」は、一体どんな神様なのでしょうか。

今回は、インドの神様である「ガネーシャ」についてご紹介していきたいと思います!

 

【インドの神様「ガネーシャ」とはどんな神様なのか?】

ガネーシャは見た目の通り、頭はゾウ、体は人間、そして腕が4本ある神様です。

腕が複数あるという点では、日本で言うところの阿修羅に似ていますね。

ガネーシャの見た目の特徴と言えば「ゾウの頭」ですが、良く見ると片方の牙が折れています。

神様が傷ついているというのは違和感を覚えるかもしれませんが、牙が折れている理由はいろいろな諸説があり、どれもガネーシャの偉大さを説いた内容となっています。

ガネーシャはインドで最も最高位の神とされるシヴァの子どもであり、いろいろな神話が残っているわけですね。

特にガネーシャがゾウの頭であるということは非常に特別なことであり、神話においてゾウは、

「忍耐」や「献身」、「真理」を象徴していると言われています。

ゾウはその体で未開拓で危険のある密林にも勇敢に突き進んで新しい道を開拓することから、苦痛や苦難、悲しみなどといった人生の密林においてもガネーシャが導いてくれるという意味が込められているのです。

ゾウは知性の高さで知られていますので、ガネーシャも知性を司っていると言われています。

ガネーシャは牙が一つ折れているのですが、折れた牙を筆替わりにしたという神話もあり、知性の象徴になっているわけですね。

また、ガネーシャは商業の神様と言われています。

商売をされているお店にガネーシャのポスターや人形が飾ってあるのは、商売繁盛の願いが込められているのかもしれません。



【慕われる神様ガネーシャの頭はどうしてゾウなのか?】

おそらく誰もが一度は「ガネーシャの頭はどうしてゾウなのか?」という素朴な疑問を抱いたことがあるかと思います。

ゾウは知性に溢れており、実際にガネーシャも知性を司っていて皆から尊敬される神様なのですが、「そもそもどうして?」と思ってしまいますよね。

先述したように、インドの神話にはいろいろな種類があり、中には内容が矛盾するような内容もありますので、ガネーシャの頭がゾウである理由も諸説あります。

どの話も驚きの内容となっていますが、ここで一つ有名な諸説をご紹介したいと思います。

インドの最高神の一人として君臨している「シヴァ」には、パールヴァティーという奥さんがいました。

パールヴァティーは身体の汚れを集めて人形を作り、人形に命を吹き込みました。

命を宿した人形は、パールヴァティーの息子となり、その名を「ガネーシャ」と名付けられました。

ガネーシャはパールヴァティーを尊敬し、支える存在となったわけですが、ある日パールヴァティーが入浴をするため、ガネーシャが見張りをすることになりました。

見張りをしている途中、パールヴァティーの夫であるシヴァ神が帰還しましたが、ガネーシャはシヴァのことを知らなかったため、パールヴァティーからの命令を守り入室を拒んだのです。

シヴァはその対応に腹を立て、ガネーシャの首を切り落とし、首を遥か彼方へ投げ捨ててしまいました。

パールヴァティーよりガネーシャは自分の子どもだと知ったシヴァは、急いで投げ捨てた首を探しにいくのですが、とうとう首が見つかることはありませんでした。

仕方なく、シヴァは出かけた先で最初に出会ったゾウの首を切り落として持ち帰り、ガネーシャの頭として取り付けて復活させたそうな…

こうしてガネーシャの頭はゾウになった、というお話です。

ガネーシャの誕生秘話も驚きですが、シヴァの腹の立て方も恐ろしいですね…

命を自由に奪ったり与えたりできるというのは神様っぽいですが、なかなか独特な世界観だなと思ってしまいます。

ガネーシャにまつわるお話には、ガネーシャが周囲のことを想って敢えて傷つくような描写が多く、辛いことや苦しいことでも決して背けることなく立ち向かっていく姿が描かれています。

おそらく、その姿勢が人々の心を打ち、とても身近で、とても人気のある神様になったのではないかと思います。



【インドで行われる「ガネーシャ祭り」の規模がすごい!】

インド最大の都市であるムンバイでは、秋になるとなんと10日以上かけて「ガネーシャ祭り」が開催されています。

日本の場合、どれだけ長くてもお祭りは3日程度ですから、10日以上も行うというのはとても規模の大きいお祭りであることがわかります。

これはガネーシャを称えるためのお祭りであり、インドの人々にとってはなくてはならない存在だということですね。

日本の場合、神様は威厳のある描かれ方をすることが多いのですが、商売をされているお店で見かけるガネーシャの絵はどれも表情が穏やかで、とても柔らかい印象を受けます。

とても優れた知性を持ち、数々の苦難を乗り越え、人々が進むべき道を明るく照らしてくれる…人気が出るのはごく自然なことかなと思いますね!